カドソン・サックス ついに生産終了!?のお知らせ!?

サクソフォンにまつわるコラム
本日はカドソンのサックスについて、です。

カドソンサックスといえば、高性能台湾製造サックスのブームにブーストをかけた存在です。

1985年にカドソン社は楽器工場を作り製造を開始しますが、サックスなどの木管楽器や金管楽器に参入したのは2003年のことのようです。

元々得意なのはドラムス等の打楽器のようです。

現在でも本家カドソン社では盛んにドラムをPRしていますね。

さて。サックスはといいますと。

写真はイメージです。

群馬県の中島楽器さんが台湾より輸入したサックスを一度自社にて分解し再組立て&オリジナルの加工やチューニングを施すという力の入れ具合で一時期爆発的!?ともいえる認知度の向上ぶりでしたね。

その「調整具合」とはオリジナルチューニングとは一言では片づけられない領域まで手が入っており、ネックの内側、テーパーや、ネックソケット、トーンホールに至るまで・・・

自社で改良が難しい場合は台湾の生産工場まで出向いで交渉されていたそうで、もはや現地でのカドソンと「カドソン・ジャパン」は完全なる別物です。

テナーのアンティークブロンズ仕上げ仕様など、アマチュアでも使用者は多かった肌感覚があります。

管理人は一度群馬県へ行き、中島楽器さんで当時出たばかりの「A-902V」を試したことがあります。

やや緊張しながら吹かせていただいておりますと、社長が「ジャズ系お好きなんですね」と笑顔で話しかけてくださったことを思い出しました。

内心「良かった一応’’ジャズが好き’’とは伝わっている・・・」とホッとしたことを覚えております。

さて。

プロでは佐藤達哉さん、大山日出男さん、が主なエンドーサーとなって盛り上げに一役買っておりましたね。

当時のキャッチコピーは「本物は選ばれる」でした。

最もお気に入りの広告。とにかくカッコいいですね。

そんなカドソン・サックスですがここ数年、広告にも登場しなくなり、大山さんもKingなど別の楽器ご使用のようで、気が付けば楽器店店頭からも姿を消し、そういえばどうなったのかなと思っておりました。

で。

中島楽器さんのサイトからも公式サイトが消滅しております。

一応名残はありますが、クリックしても公式ページにはつながらないですね。

これは残念ではありますがカドソンブランドは事実上の終売、日本撤退なのでしょう・・・ね。

本家のカドソン社もあまりサックスはアピールしていなさそうな雰囲気です。

地味・・・なカドソン社の現在。

現在のカドソン社。色褪せた看板が見えますね。出典:Googleマップ https://www.google.co.jp/maps/

最近では、台湾製造サックスもさらに性能に磨きをかけた超高性能サックスがウッドストーンをはじめ、国内外楽器店から続々とリリースされていますので、そちらへ移行した、とも考えられます。

中島楽器さんはオリジナルブランドのサックス「NAKAJIMA」を展開しはじめておりますので、そちらに集中することに切り替えた、ということかもしれません。

カドソンは2010年前後の勢いは本当にすごかったですよ。

長期間にわたって人気のブランドだけに寂しい気もします。

現在オークション含め、中古市場にはたくさんのカドソン・サックスが出回っておりそれだけ一定数は売れたのでしょうね。

肝心の性能ですが、台湾系サックスの中でもやはり「JAPAN」刻印のあるカドソンについてはよく鳴ります。

数年前、イオとカドソンの中古、イオはAS-1065 カドソンはA-902Yというモデルを吹いたことがあるのですが、そのときはカドソンのほうが吹きやすかったですし、音のまとまりもあるように感じました。

さらには中島楽器さんにて吹いたA-902Vは良かったです。

新品のサックスが軒並み値上げしてしまったため、中古でカドソン狙うのもありだと思います。

そうですね・・・アルトでしたら調整済みの楽器が10万~15万くらいで入手できたら理想的です。

個体差はやはり存在し、鳴りに差が出ているかと思いますので実際に吹けると良いですね。

当ブログとしてのカドソンおすすめモデルはずばり「902V」シリーズです。

Cadeson A-902V ”Vintage”と彫刻。

こちらでカドソンのアルトとテナーの共演を見ることができます。ソロで大山さん、佐藤さんがそれぞれ吹いておられます。

 

A-902Vはブロンズ多めブラスのやや赤っぽいボディが特徴で軽く良く鳴るけれどもコシを失わないような良い楽器です。

とにかくバランスが良かったです。

テナーもアルトも吹いたことありますがGOODです。

カドソンはソプラノがかなりお安めに市場に出ていることがありますが、ちょっと注意が必要でして。

 

カドソンの・・というか同じく台湾製造のステファンハウザーもそうだったかと思いますが、台湾系のソプラノの中には音程がかなりズレているものがあります。

楽器店でのリペア調整で補正できる範囲を大きくこえるようなものもありますので、そのような特徴をよく知り、補正可能な技術を持つプロ向けの楽器といえるでしょう。

コントロールは簡単ではないと思います。

他にはBSSモデルのようなブラッシュド・サテン・シルバーモデルもありましたが、Connのような風合いなので、ビンテージなサウンドかと思いきや音色がゴリゴリと硬質になりますので、音色は管理人の好みではありませんでした。

バランスのとれた902Vがカドソン今からお求めならばイチオシです。

 

新品は・・・T-902Vのみ在庫もあるようですので、自分で一から楽器を育てたい人は今がラストチャンスです・・・!!

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本日もありがとうございました。

コメント

  1. B より:

    中島楽器は公式サイトにアナウンスほとんど無いのでよくわかりませんね。
    でもわざわざカドソンと競合するオリジナルブランドを作るのは考えにくいので(価格的にもバチバチに近いです)カドソン自体が日本から撤退したか、中島との代理店契約が終了したのか…などは考えられます。

    NAKAJIMAサックスを記事にするのは貴サイトくらいですので、ぜひ試奏レビューも期待してます。

    • TAKA より:

      コメントありがとうございます!管理人のTAKAです。当サイトをご覧くださりありがたい限りです。カドソンもあれだけ話題だったのにフェードアウトしてしまい寂しいですね。「NAKAJIMA」サックスは中島楽器さんの名前を冠してあるので気合の入った楽器であろうとは想像できます。レビューの機会も探ってまいります。今後ともお引き立てくださいますようお願い申し上げます。

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