このシリーズのサックスはベルの彫刻がクラッカーからポーーンと星がはじけ飛んでいるようなかわいらしいイラストが彫刻されています。
なので、シューティングスター。
またはスターバーストなどと呼ばれています。
いわゆるスチューデントモデルとして1970年代後半あたりに普及した楽器ですが、日本にも多少入ってきています。
ヤフオクでもたまに見かけます。
安いコーンのサックスはこのシューティングスターが多いですね。
まぁ・・・悲しいかな。
ほとんど見向きもされないサックスかもしれません。
やはりConnといえばニューワンダー2、または6m(アルト)10m(テナー)あたりが人気でプロ奏者の間でも使い続けている方が多いモデルです。
アルトであれば、澤田一範さん、大山日出男さん、矢野沙織さんの使用で有名です。
テナーであれば右近茂さん、大内満春さんがConnを使ってらっしゃいます。
またここ10年ほどでしょうか、女性のプレイヤーにConnの奏者がグンと増えましたね。
状態の良いものは年々少なくなり、楽器店での価格は当然ながら上昇傾向あります。
特にConnテナーの音色は特筆すべきものがあり最高のサウンドといえます。(と思っています)管理人も憧れたときがありました。
が、どうしても良いものは高い。
そして数も少ない。
でもヴィンテージの雰囲気は味わいたい。
ではどうするのか。
このシューティングスター、元々のお名前はConn 16mといいます。
Directorというサブネームがついています。
海外では今でも使用している姿をよく見かける楽器です。
Connの楽器はアルト28mを最後に、テナーであれば10mあたりでプロモデルとしてのコーンの歴史は終わったと伝えられています。
ネットで検索すると「工場がメキシコに移転してからはスチューデント用モデルを生産するようになり・・以降衰退・・」などと書いてあります。
ただし。
16mはアメリカ国内で生産されていた時代があります。
はっきりした事情はわかりませんが、メキシコに移転する直前、
短い期間ではあるけれどもアメリカ国内で生産していた時期があったようです。
色と形はメキシコモデルと良く似ていますが、
アメリカ国内製の物はけっこう評判が良いのです。
10mのような雰囲気があり、まだコーンの音がする、という評価を得ています。(アメリカでの話です)
ニュージャージーの楽器店USA HORNさんでは、
「テナーはじめる人には最適な選択肢」とありますし、音色は現代の楽器とは一味違う音色を奏でてくれます。
イーベイではよく出品されていますが、それを知っていて30万近くの設定をしている人がいらっしゃいますね。
楽器屋さんにもよりますが、アメリカ製のモデルであれば1800ドルくらいになる場合もあります。なかなかの値段ですね。
予算的には輸送費含めて10数万くらいはかかると思っていたほうが良いでしょう。
後期のメキシコ生産モデルを高額で出品している場合もあります。
メキシコ生産品であれば500ドル程度で買えることもあります。
国内にはほとんど流通がないので海外の楽器店やオークションで探すしかありません。
「lowC」のキーガード部分が「メルセデスベンツのエンブレム型」がアメリカ製Connの印です。
ベル部の彫刻の中に「USA」とあってもアメリカ製を示すわけではないのでご注意ください。
メキシコ製のものはシリアルナンバーの下に「MEXICO」と印があるのですぐわかります。
またキーガードの作りは現代的・・・といいますか大味な作りに変わります。
いわゆる普通のシューティングスターと同じつくりです。
またこのモデルはかわいそうなことにとにかく雑に扱われた形跡が多く・・・ボコボコな状態のものがほとんどです。
まともな姿をしているものを探すほうが苦労します。
見た目は綺麗そうでも、ネックが何度も曲がった跡があったり、ネックだけ別のものと変わっていたりしますのでそこにも注意が必要です。
中にはキーガードだけアメリカ製風に偽装?してある強者も見たことがあります・・・。
もちろん16Mは16Mであり、10Mやニューワンダーにとってかわるものではありませんが、手軽にヴィンテージの香りを楽しみたい!やっぱりConnの音が良い!という人にとってはこの哀愁漂う16Mは面白く、ロマンあふれる存在だと思います。
もし国内楽器店でスチューデントモデルということでアメリカ製の16mを見つけたら・・・ラッキーですね。
コメント