マーマデュークは宮武さんという方が製作されている日本のブランドです。
宮武氏はオリジナルブランド以前から高品質マウスピースの輸入代理店として有名ですね。
その宮武氏がプロデュース・製作したオリジナルマウスピースになります。
マウスピース本体にプリント(時期によって異なります)があり、白地の綺麗な文字ラインがかっこいいですね。
レビューの前に以前少し触れましたハードラバー材のお話をいたします。
このマーマデュークマウスピースは、「なぜ古いエボナイトは良い音がするのか」ということを研究し開発されたマウスピースであると聞いたことがあります。
1つの答えとして、それは当時のエボナイトの質が抜群に良いから、というわけではなく、
むしろ「不純物を現行の原料より含んでいるため」ということだそうです。
なるほど、と思いました。
確かに言われてみれば原料の加工に関しては現在の技術のほうが進歩していることは間違いないでしょうし、ストーリーとして筋がとおります。
つまり、このマーマデュークはその点にフォーカスし、あえて不純物を含む原料を採用したというのです。(不純物が何かということまでは分かりません)
その影響なのかはわかりませんが、口と接する場所が少々変色しやすい材質ですね。
マウスピースを手に取った感触は通常のマウスピースより軽いと思います。
さて、本題にもどりますが、結論から申し上げて良くできたマウスピースだと思います。
音色が非常に良く練られてベルからブワーっと出てきます。
現代マウスピースにあるやや硬質な感じがしません。音に艶があり、広がりを感じます。
吹奏感もとてもナチュラルです。
完全にビンテージと同じ、というわけではありませんが、メイヤーご使用の方は、音を枯れたニュアンスにしたい場合、ビンテージを既にお持ちの方はそのスペア用として十分に魅力ある存在といえそうです。
このジャズモデルの他にSuper Chamber Modelというのもありまして、動画ではヴィンセントハーリング氏等が試奏していて、興味はありました。
店頭で吹き比べたのですが、管理人の好みとしてはジャズモデルでした。
Super Chamber Modelはより音量が出て、鋭い音が出ていたと記憶していますが、そのようなモデルはランバーソンのMモデルがありましたので、購入は見送りました。
さてさて、気になる値段はお店にもよりますが、2万円後半となります。
決して安い買い物ではありませんが、マウスピースの性能からすると良心的な価格設定かと思います。
おそらく海外製でこのクオリティを出すとなると3万半ば~場合によっては4万近くになってしまうでしょう。
似たような価格帯にJody jazzやゴッツ・セピアトーンがありますので、その辺りがライバルマウスピースになりますね。
どれが良いかというのは好みによりますのでなんともいえませんが、Jodyjazzよりは枯れたニュアンスのつけやすさ、抵抗感の少なさはあると思います。
購入すれば即戦力になってくれるのではないでしょうか。
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