今日は難しいテーマに挑戦します。
自分用なのか、親御さんの視点なのかでも変わってきますね。
アメリカなどの場合両親や、祖父母のお下がりをそのまま使う場合もあるようで、オールド、といいますかビンテージの楽器を小さなお子様が使うこともあるようです。
しかし古い楽器では取り扱いの難しさや、楽器自体に調整が必要なことが多く、できれば現行型の楽器を選びたいものです。
潤沢に資金があれば良いのですが、予算は限りがありますので、一定の予算の中で最大の効果を得られる買い物にするためにはどうすればか良いか、というテーマで考えていきたいと思います。
では順をおって確認していきましょう。
いざ選ぼうとするとネットでも3~4万円で買えるものから100万円近くするものまであって多すぎて迷ってしまいます・・。
結論から申し上げると、世界3大メーカーである、セルマー、ヤマハ、ヤナギサワの中から選ぶことをおすすめいたします。
これらのメーカーのサックスであれば演奏する場面に限定されることなく、あらゆるジャンルで使用可能な楽器が揃っています。
デメリットはほとんどないと言っていいでしょう。
もちろん3大メーカー以外でも優秀な楽器はたくさん存在しています。
ここ20年ほどの間に新興メーカーの技術力も飛躍的に向上し、安くて品質の良いサックスが出てきました。
それでも3大メーカーを初めの楽器としておすすめするには理由があります。
ここからは主観的な部分も多く意見が枝分かれしていく、まさに分岐点とも呼べるところです。
したがってこれしかない!という正解はありません。
あくまでベストな選択肢の可能性を探るという視点でご覧ください。
まず、各メーカーの特色を確認しましょう。
①セルマー(フランス)、H.Selmer
世界で最も有名なメーカーです。
老舗中の老舗であり、プロアマ問わず世界中に愛用者が存在します。
著名プロの使用例は多すぎてあげられないほどです。製造国はフランスです。
品質も世界最高峰であり、文句のつけどころのないメーカーです。
学校に持って行った場合は羨望の眼差しでみられることでしょう。
ざっくりとした傾向としてセルマーの古い楽器はジャズ奏者に好まれ、最新型の楽器はクラシック、吹奏楽といった場面で見かけることが多いメーカーです。
完全無欠のように思えますが、唯一の欠点は他メーカーと比べて高価な点です。
さらには年々値上がりしており、現在買えるセルマーの状態の良い中古楽器の価格は、十数年前の新品の値段だったりします。
②ヤマハ(日本)、YAMAHA
ご存じ日本の総合楽器メーカー、ヤマハのサックスです。
こちらもジャンル関係なく幅広い奏者から支持を得ているメーカーです。
エレクトーンやピアノなど、教育の現場で見ない日はありませんね。
サックスメーカーとしての実力も大変優秀です。
ヤマハのサックスに共通する長所として音程が良いこと、音色が明るく良く響くことがあげられます。
ここは楽器をはじめて人と合わせるようになるとジワジワ効いてくるポイントです。
サクソフォンは他の楽器に比べて音程がずれ易い楽器ですが、緻密に計算された管体設計で、奏者を助けてくれます。
また楽器を構えたときに、奏者に負担の少ないように持ちやすい作りになっています。
子どもから大人まで使いやすい楽器といえるでしょう。
サックスのラインアップとしては、入門用からプロレベル用まで幅広く選択肢が用意されている点も魅力です。
③ヤナギサワ(日本)、Yanagisawa
日本が世界に誇るサックス専門メーカーです。
ラインアップのサックスはすべてがプロレベルであり、品質も最高水準です。
一本一本が職人による手作りの楽器であることが特色の1つであり、他メーカーでは出せないようなヤナギサワ特有の甘い音色も魅力です。
最大の特徴としては管体が銀製、銅製(正確には銅の配合成分の多い)のサックスを選択でき、音色としての選択肢が広いという点です。
管体銀製は古くはキングや最近では他メーカーもラインアップされていますが、ヤナギサワの銀製は最も有名で、安定した品質だと思います。また銅製(ブロンズブラス)の管体としてもパイオニア的存在です。
出る音が通常のブラス製のサックスに比べて柔らかく響く性質があり、クラシックやジャズ奏者からも大変人気があります。
ピンクゴールド仕上げの仕様(ピンクゴールド仕上げもヤナギサワの特徴の1つです)もあり、こだわりのブランドといえるでしょう。
管理人は現在アルトでヤナギサワを使用しています。
さて、いかがだったでしょうか。
次はここから具体的にどの楽器を選択するか、というテーマに入っていきます。
長くなってきたので回を分けます。引き続きお付き合いくださいませ。
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