一時期楽器仲間の間でも話題になったマウスピースのご紹介です。
こちらは一昔前からアメリカの奏者の間で人気があったマウスピースです。
時期にもよりますが、アントニオハート、ブルースウィリアムス、テナーだとカークウェイラム、国内では纐纈歩美さん等、使用しているプロ奏者が多いですね。
ビンテージのメイヤー(アメリカでは「マイヤー」と発音していましたが、日本ではメイヤーなのでその表記で統一します)を意識して制作されたと聞いたことがありましたが、実力はいかに。
このV16は石森管楽器さんで選定購入しました。
当時メイヤー5MMあたりを吹いていたのでA5M、A6M、A5S、A6Sから選びました。
「S」はスモールチャンバー、「M」はミディアムチャンバーを表します。
まず見た目はとてもかっこいいですね。
金色のリングがシャンクにまいてあって(時期によりリングなしのものがあります)良い音が出そうな雰囲気があります。雰囲気は大事ですよね。
さて、このマウスピース全体に言えることですが、ハードラバー材が少々固めです。
なので、出音もややソリッド、固めに感じます。
メイヤーの方が軽く、マウスピースの素材そのものが振動する感覚があり鳴らしやすいですね。
息の通りですが、こちらもメイヤーと比してやや抵抗感が強めです。
主張がはっきりしているといいますか、音量が出ます。
ミディアムが横方向へ音が広がるのに対して、スモールチャンバーは直線的に音が伸びていく印象ですね。
普段メイヤー6番あたり吹いている方は5番くらいに1つ番手を落として吹くと同じイメージで吹けるかと思います。
スモールチャンバーは音の立ち上がりが早く、音が練られるし、エッジが立ちすぎることもありません。
ビッグバンドで使用すると音が埋もれず聞き取れるので、1stアルトなんかにも良いと思います。
メイヤーを2~3年使用してきて、もう少し音を大きくしたい!でもメイヤーと音の方向性は変えたくないと思っている方にはぴったりでしょう。
ちなみにスモールチャンバーは最近廃盤になったようで、現在はS+(エスプラスと読む?)というようです。
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