ヤマハ「YAS-82Z」を選ぶ。カスタムネック「G1」「V1」についてなど。菅野浩さんのZブログも参考に。

アルトサックス
本日はヤマハのアルト「YAS-82Z」のお話です。

82Zは近年改良が施されておりまして海外では「82ZⅡ」と表記されています。

改良後だから良いか、というと先代モデルのほうが良い、という人も当然いるわけでこれが面白いところですね。

管理人の手元には初代の82Z(アンラッカー)があり長いこと使っておりますが、非常にヌケが良く今でもお気に入りの1本です。

ネックは「V1」が出たときに購入してしばらく使いましたが、すぐ「G1」に戻しています。

YAMAHA V1 ULネック

なんといいますか、初代のボディにはどうもV1がしっくりこないような気がしました。

ヤマハはカスタムネックの種類が急激に豊富になりたくさんの組み合わせを試すことができます。

V1、E1,C1,G1ですね。*テナーではG1モデルはありません。

一時期G3というモデルがありましたが現在では廃版です。

テナーでは82ZにG3つけて吹くと良かったんですけどね。

それぞれのネックには個性があり、吹き手の好きな吹奏感で選ぶことができます。

管理人は初代82ZにはG1が合うような気がします。吹奏感もナチュラルですし、音が練りやすいと思います。フィルウッズさんもG1だったと思いますよ。

管理人の82Z付属のG1ネック。これが気に入っている。

他ネックには、

「コントロールしやすく、心地よい抵抗感とレスポンスの早さが特長です(E1)」

「密度のある響き、適度な抵抗感を持ちながらも息が入りやすく、特に高音域でのコントロールのしやすさが特徴です(G1)」

等、と紹介文がありますが、吹いた感じは主観的なことが多いですから言葉で表現すると難しくなりますね。

心地良いのも人によって異なりますからね。

例えば「C1」「タイトな吹奏感が吹き心地をより良いものにします。

コントロールしやすく安定した音程感と立ち上がりの早さが特長です」

とあります。

しかし海外でははっきりと書いておりまして。

Hand-hammered French brass alto neck.

Based on the design of the original hydroformed 62-style neck. the Custom C1 neck has the smallest bore taper of all Yamaha Custom saxophone necks. This particular bore design provides the player with the greatest possible control for a quick response, excellent intonation and a focused tone. Capable of a dark and husky tone, this hand-hammered French brass alto neck is a beautifully made, intensely expressive improvement for many horns. 出典:https://www.wwbw.com/

つまり62のネックをベースにしているとこの62とはヤマハの傑作・初代62のことでしょう。

この62もマークⅥを研究して開発されたという話もありますから、マークⅥお使いの方や初代62愛用の方にはC1はマッチするかもしれません。

さて、菅野さんは元々長いことセルマーマークⅥを使ってこられましたが、ウインドブロスさんでしたかね、試奏したときに気になり、82Zのシルバープレートモデルも使うようになったと記憶しております。

その後62の初代モデル等、種々試されたようですが最新のブログによるとYAS-82ZⅡWOFモデルに落ち着かれたようです。

ヤマハのプレイヤーさんが作っていく「Zブログ」ですね。

プロプレイヤーの視点でネックの吹き分けの感想も書いてくれており、ネック交換検討の方には大いに参考になると思います。

ラッカーのハイF♯キー無しモデルですね。

管理人はテナーで試奏したことあるのですが、非常にまとまりが良くなり魅力的なモデルでした。

良いですねぇ。82ZWOFモデルWithOut Fkeyの意)。

1つ、注意しなくてはならないのはアンラッカー仕様はじめ、ブラックラッカーの特注扱いのものはタイミングによってはシルバープレートモデルでさえも注文となる場合があります。

つまり選ぶことはできない、ということになります。

アンラッカーは店頭に在庫があったとしても、試奏室の空気に触れ、さらに手で直接ブラスに触れるとどうしても酸化が進んでしまうので、試奏ができないこともあります。

管理人のアルトはアンラッカーで特注扱いになったので試奏はしていません。

とはいえ!楽器は吹けば吹くほど馴染んでいき、日を追うごとに使いやすくなりますからあまり気にしなくとも良いでしょう。

もちろん選べるチャンスがあるのでしたら選んだほうが良いにこしたことはありませんが。

とにもかくにも、菅野さんの音色、なんとも美しいです・・・。

どちらかというと82Zは元気よく鳴らすイメージがあったので軽やかに、爽やかに、艶やかにこんなに美しく82Zが鳴るとは・・・。

なかなかタイミング合わず一度もライブに足を運んだことがないので世相が落ち着いたら聴きに行ってみたいですね。

ネックによる違い。G1とV1ではオクターブの設計が見た目からしても異なる。ご参考までに。

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